キュラソー政府

キュラソー（オランダ語: Curacao、クラサオとも言う）は、南米ベネズエラの北約60kmのカリブ海に位置するオランダ王国の構成国。アルバ島とボネール島と共にABC諸島とも呼ばれていて、地形は起伏に富んでおり、島の北側には最高地点クリストフィールバーグ山（375m）があり、サボテンの乱立する周囲一帯は国立公園に指定されています。

面積は448km2。人口142,180人（2010年）で、主都はウィレムスタット。キュラソーとはポルトガル語で「聖心」という意味です。美しい海と色鮮やかな街並みで、カリブ海きっての観光地としてとても人気の島国です。

キュラソー島は、1499年、スペイン人アロンソ・デ・オヘーダとイタリア人アメリゴ・ヴェスプッチによって発見されます。もともと先住民のアラワク諸族のカケティオス族が住んでいましたが、1527年スペイン人によりイスパニョーラ島へ労働奴隷として連れて行かれた結果、ほぼ絶滅してしまいます。

その後1634年、オランダが艦隊をキュラソー島に派遣させ、1635年、港入り口を敵船から護るためフォート・アムステルダムという砦を建設。キュラソー島に居たスペイン人は抵抗したものの島から静かに出て行きます。そして1642年、オランダ西インド会社により、プンタ港を建設し始めました。

また黒人奴隷などを導入し、トウモロコシや落花生のプランテーション農業や塩の生産などで栄えるようになります。それから1651年には、12人のユダヤ人が島に住み、1732年に西半球で最も古いシナゴーグを建てました。キュラソー島は貿易などで重要な場所だったため、フランスやイギリスなどに襲われたりもしましたが、オランダは守り抜きます。しかし1854年に奴隷制は廃止され、キュラソー島の経済は崩壊的打撃を受けました。

さらにその後、ベネズエラで油田が発見、ベネズエラの沖合でも油田が発見されると、キュラソー島はオランダ領アンティルに組み込まれ行政上の中心地となりますが、1970年代のオイルショックでキュラソー島の石油精製所は大きな打撃を受け、1985年に製油所を閉鎖しました。2010年10月10日にオランダ領アンティルは解体され、単独のオランダ王国構成国となり、現在に至ります。

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